ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『ひなぎくびより』峰島なわこ

男だらけのシェアハウス&カフェに迷い込んだ今どき男子校生・圭太。慈愛の微笑みで皆を癒すモテモテマスターに惚れぬいてしまい……若さゆえの直情アプローチは果たして実るのか――!? 

収録作品:「ひなぎくびより」「(描き下ろし)その後のひなぎくびより」

感想:

シェアハウス「ひなぎく」を舞台にしたオムニバスです。垂れ目のエロいマスターと、彼に惚れこんだ男子高校生をメインに、住人たちの恋愛模様が1話完結で描かれています。総BL化と見せかけて潔癖リーマンの恋の相手は女の子(最後の最後まで男の娘展開だと思っていたわたしの心の汚さよ……)だったり、意外性もある楽しい一冊でしたが、全体的に薄味かな。

穏やかでちょっとくたびれた垂れ目のエロいおっさんって素敵ですが、このマスターはちょっと乙女すぎて惜しかったです。「ちょっとちゃらめの男子高生×穏やかなカフェのマスター(年下攻)」「国際的に活躍する指揮者×男やもめのラーメン屋(子持ち)」の2種類のカップルが出てきますが、これも両方惜しい、ちょっとツボを外れた感じだったのがもどかしかったです。

マスターは無精髭、指揮者のジョージはBLでは珍しいムスターシュ(そしてラーメン屋のヒゲを剃りたがる)、と、ヒゲ萌えの方にはたまらない要素もある一冊です。本編はプラトニック、「その後の」で圭太とマスターのベッドシーンがあります。割としっかり描かれていますが、やはりマスターが乙女おっさん気味。そして白抜き修正です。

 

↓↓峰島なわこさんの他の作品の感想も書いています↓↓