ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『くちびるに蝶の骨〜バタフライ・ルージュ』崎谷はるひ(表紙イラスト:冬乃郁也)

 

SEの柳島千晶は、ホストクラブ『バタフライ・キス』で王将と呼ばれるオーナーの柴主将嗣と恋人関係にある。しかし千晶は、大学時代片想いをしていた王将に、強引に関係を結ばされたため、愛情があると思えないでいた。大学を卒業してもその関係は続いたが、ホストである王将を信じきれず、何度も逃げようとする千晶。その度捕らえられ、王将に淫らな『お仕置き』をされるが――?

収録作品:「くちびるに蝶の骨〜バタフライ・ルージュ〜」、あとがき(※挿絵なし)

感想:

冬乃郁也さんのコミカライズ版を途中(現在2巻、連載中)まで読み、続きが気になったので原作を買ってしまいました。原作からして全力でエロ、捲っても捲ってもエロなのですね。コミックスについては、わたしの買った電子版(アニメイトブックストア)だと修正がいわゆる「ライトセーバー」タイプだったので全体的に画面が残念なことになっていました。

で、原作です。強引俺様な裏社会系スーパー攻と支配される地味な男のめくるめくエロって古きよきやおい小説(BLというより、あえて「やおい小説」と呼びたい)って感じがして、初心に戻れます。裏社会ものやホストものって望んで読むほど好きではないはずなのに萌えてしまうのは潔く振り切った作品だからなのでしょうか。それとも千晶のキャラクター(黒髪不憫若しくはロマンポルノ受)がツボだからなのでしょうか。

俺様ドS(元)ホストに飼われてひどい扱いの受→受「もうやだ、出て行く」→攻「許さん、体に思い知らせてやる!」→受「うう、ひどい」→俺様ドS(元)ホストに……(以下ループ)。ストーリーは終盤までほぼこれの繰り返し。いくらトラウマがあって頭と心が複雑骨折だか脱臼だかしていても、王将の言葉足らずさはあまりに限度が超えているし(さすがに千晶が何を不満に思っているかくらい察してください)、千晶も千晶で言いたいことあるならはっきり言え、と思わなくもないですが、そこはまあファンタジーなので。

結局言葉足らずの2人の10年かけた痴話喧嘩を見せられていたということで、お腹いっぱいです。ただ浮気許容っていうのは受け付けない人は受け付けないかも。肉体的にはがっちゅんがっちゅんやってるだけで(目隠しとか羞恥とか、監禁はありますが)ガチSMみたいな描写はありませんので、精神的SMに見せかけたノロケ話です、これは。

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