ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『となりのワカゾー』沢マチコ

真面目が取り柄のゲイの新木は若い男が苦手。好みのタイプは誠実な年上の男。それなのに引っ越したばかりのアパートの隣人は新木が最も苦手な若くてチャラそうな干潟という学生だった。その干潟に「あんたといると癒される」と突然口説かれキスされてしまう。好みじゃないのに新木の胸は高鳴り――! 

収録作品:「となりのワカゾー」「ワカゾーとメガネっこ」「ふたりのご主人」「ワンデーコンタクト」

感想:

真面目でちょっとネガティブな30男と、今時の若者な隣人。当初悪印象だった隣人と、白い子猫をきっかけに少しずつ親しくなり、惹かれていきます。ド王道ではありますが、大好物の設定に加え絵柄や作風のややローファイな雰囲気も好きなタイプの作品。2人の関係の深まりや心情も丁寧に描写されていて良かったです。

真面目で地味でちょっとネガティブ思考な新木は、年齢の割に思考や行動がちょっと幼い気がします(干潟には「もっといってるかと思った」と、髪型ゆえにおっさん視されていたようですが)。だからこそ酔ったときやその気になったときの意外なエロさとのギャップに萌えました。あのエロさはやはり年の功なのか。一方で「ワカゾー」干潟くんは年齢より大人びて見える落ち着きと、歳なりの考えなしの部分が入り混じって、そのバランス、アンバランスもまた魅力的。表紙や設定からもっとあっさり目のお話かと思いきや、濡れ場も濃厚で色っぽかったことも嬉しい誤算でした(白抜きなのは無念)。

ほぼ表題作シリーズで構成された作品で、番外ではくっついた後の2人の甘々に当てられて悶えるばかり。干潟くんの子どもっぽい嫉妬や独占欲もかわいいです。唯一のシリーズ外作品は高校生もの短編「ワンデーコンタクト」。喧嘩っぱやそうなやんちゃ系男子と、目つきの悪い(目が悪い)内気な真面目くんの初々しさが可愛くて眩しくてツボでした。キスすらないのにこんなに萌えるなんて、自分でも驚きです。沢マチコさん、初読でしたが今後は作家買いかな。

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