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ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『今宵、月の裏側で』安曇ひかる(表紙イラスト:麻々原絵里依)

 

今宵、月の裏側で (幻冬舎ルチル文庫)

今宵、月の裏側で (幻冬舎ルチル文庫)

 

天見悠月は法医学研究室の新米院生。指導にあたるのは『地下室の姫』の異名を持つ美貌の法医学者・姫谷景。鮮やかなメス捌きで常に冷静に仕事をこなす反面、生活能力に欠けどこか浮世離れしている景を、教授の石上や心臓外科医の阿部は何かと気に掛けている様子だった。やがて天見も景に対して尊敬の念だけではない特別な気持ちを抱くようになり!? 

収録作品:「今宵、月の裏側で」、あとがき(本文挿絵なし)

感想:

法医学を扱ったBLははじめてなので興味深かったです。安曇さん自体もはじめて読む作家さん。全体として楽しく読むことができました。

恋に落ちるのに理由はいらないのですが、とはいえ姫谷が天見に惹かれ、天見が姫谷に惹かれた(これは魔性の美貌と色気にやられたということなのか)動機や経緯の描写が弱かったため、「恋愛が理解できない」と豪語する姫谷&騎士たち(石神と阿部)のドタバタが描かれる冒頭から、天見と姫谷の恋愛話に移行する展開が唐突に感じられました。という違和感はあるものの、全体としてよく考えられたお話かつ展開も自然で良かったです。喫茶店のエピソードが、終盤の「腕に痣のある男性の遺体」からの展開につながるとは予想していなかったので、いい意味での驚きでした。恋に落ちたら猪突猛進の年下攻と、生活力のない天然美人(ちょっと薄幸)受。回数は少なめですが、強引な天見とウブな姫谷の濡れ場もたいへんに色っぽく、そういった意味でも楽しめました。

残念だったのは石神と阿部の存在。ただドタバタ賑やかすだけで終わってしまったので、もう少しストーリー的に意味のある存在だったら、と。あと、麻々原さんの表紙が素敵なので、この作品については挿絵付きで読みたかったです。

 

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