ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『アイドルは天国を知らない。』さかもと麻乃

仲間で、ライバルで、恋人。スポットライトを浴びるために生まれてきたような華やかなスターオーラをまとう蒼馬。アイドルを目指す湊の憧れの的だ。ある日、蒼馬と同じアイドルグループでデビューすることに! 互いに刺激しあって頑張る中で、憧れを超えてどんどん惹かれていく……絶対に自分には手が届かない存在……。なのに、蒼馬は「センターやりたくてやってるわけじゃない」と言い放ち……!? 

収録作品:「アイドルは天国を知らない。」「おうちがイチバン。」「怪物の一刺し」「アイドルは天国を知らない。〜after〜」、あとがき

感想:

絵は好みなんだけどアイドルか〜、と踏みとどまっていた作品。先日『PINK GOLD 6』で読んだ「怪物の一刺し」が良かったので買ってみました。BLだけじゃなく色々なジャンルで活躍している作家さんのようですが、絵もお上手で筆力もしっかりしています。今後は作家買いかな(画力は急速に伸びたのか、古い作品は絵がちょっと……なので遡ってまでは読まないかも)。

表題作は、BLというよりは青春ものの印象が強いです。湊と蒼馬という全然タイプの違う2人の少年が、アイドル研修生として出会い、憧れ、惹かれ、一緒にデビューして、仲間だけどライバルという立ち位置に戸惑い、成長していきます。周辺のキャラクター含めストーリーがしっかりしているので、アイドルにあまり興味ないわたしでもたのしむことができました。湊と蒼馬をどう見分ければいいのか最初一瞬戸惑いましたが、それも慣れれば問題なし。

併録の「おうちがイチバン。」はよりコメディ色が強く、押しの強い謎の隣人を警戒しているうちに気にしてしまう主人公がアホかわいい。個性の違う2つのカップルを楽しめて2倍お得でした。

比較的エロは抑えめ。「怪物の一刺し」は元が18禁なのですが、単行本収録に当たってはがっつり白抜きされています。ていうかモンスターの性器や触手も修正の対象になるんですね。

 

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