ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『どうせ掘るなら深い穴。』りーるー

都会から出戻った大樹は実家でレンコン作りを学び始めたばかり。姉の夫であり幼なじみの豪を思いながらトラックの中で耽る自慰を、自己嫌悪しながらも止められずにいる。そんな秘め事を見ていたのは、農家の若手支援のため東京から出向してきたという男・岩清水。そのやさしい顔に似合わない強引さで、大樹の体は翻弄されてしまう。岩清水の存在は、しだいに大樹の心にも変化をもたらして――。 

収録作品:「どうせ掘るなら深い穴。」「おまけ」、あとがき

感想: 

試し読みせずに買ったら絵柄もノリもちょっと苦手なタイプで「やっちゃったかな」と思ったのですが、意外と読み進めると良作でした。田舎やレンコン農家についてしっかり描かれているのにも好感を持ちました。残念なのは岩清水が気持ち悪すぎて(笑)、メインのBLカップルでなく姉夫婦に癒されてしまうこと。なお絵柄は男性向けラノベの挿絵にありそうな感じで、個人的にあまり好むタイプではありませんが、下手ではないです。

強引な攻は好きなのに、岩清水は役場の人っぽいそつのなさと張り付いたような笑顔になんとなくサイコパスっぽさを感じてしまうんですよね。一応大樹のことを考えて行動しているわけだし、最終的にいい人なのでしょうが、それでもやっぱり気持ち悪い。見せ筋系のいい体なのも彼を好きになれない理由のひとつかもしれません(※ビルダーっぽい体苦手です)。

エロは多めでしっかり目。ただ白抜き+周辺にぼかしも入っているので見ていてなんだかわからない部分も散見されます。