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ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『両手いっぱいの恋』安曇ひかる(イラスト:森原八鹿)

 

 高校生の秋が、保育園児の息子・冬里を連れた瀬谷と出会ったのは、シングルファーザー専用の高級シェアハウス『SAKURA』。仕事で忙しい瀬谷のかわりに冬里の面倒を見るうち、秋は瀬谷に惹かれていく。しかしどんなに恋をしても、相手は子供もいる大人の男性。行き場のない想いで胸をいっぱいにしていた矢先、ある騒動が起きて…? 優しくて甘くて幸せで、ほんの少し苦しい、シングルファザーとの年の差恋v

収録作品:「両手いっぱいの恋」(本文挿絵有り)

感想:

順調に読み続けている安曇さんの本、どれも安定して面白いです。これまで読んだ2冊はいずれも当て馬の描き方がやや雑に感じたのですが、この作品は恋敵は出てきません。その代わりと言ってはなんですが、とある「引っ掻き回す役どころ」が出てきて、そのキャラクター自体はやはりテンプレ的。ただ作品全体でその人物がそこまで大きなウェイトを占めているわけではないので、あまり気になりませんでした。基本的には主人公の秋と、彼が思いを寄せる瀬谷とその息子・冬里を中心に、秋の父親やシェアハウスの住人たちを穏やかに描いた良作だと感じました。

子持ちものBLは読み方が難しい部分もあり(エンタメはエンタメとして楽しめばそれで良いのでしょうけど……)、本作も秋と冬里の関係性が非常に良いからこそ、今後冬里が大きくなるにつれて父親と大好きな秋が恋愛関係にあることをどのように受け止めていくのだろうと、不穏な後味が残らなくもありません。一方で、BL脳を突っ走らせてしまえばむしろ、冬里の秋への執着が愛情に代わって親子で秋を取り合ったりしないかと不安になってしまうのは考えすぎでしょうか。考えすぎですね。終盤ちょっと駆け足だった分、その後の彼らについてもいろいろ妄想してしまいます。

 

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