ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『開発BL』アンソロジー

こんなの知らない―――本当の俺(アブノーマル)、デビュー

指で、舌で、玩具で…
快楽に堕(お)ちてゆく―――
オメガバース作品も収録のエロ度高めのオール読み切りアンソロジー!

掲載作家:浅井西、桐式トキコ、恋煩シビト、さり、唯野、ときめき大殺界、斑まだ、わかちこ

感想: 

書籍紹介の中2病ポエムっぽさも強烈な「開発」がテーマのアンソロジー。オメガバースが2作品ほど混ざっているので苦手な方はご注意を。

そこそこ楽しめましたが、アンソロジーにありがちなこととして、作品ごとのクオリティのばらつきは気になります。ただエロ重視のアンソロジーなので、単純な作品の上手さ、絵の上手さとは別に「なんかエロい」という評価軸が重視されてしまうわけで、そういう意味では絵が上手いわけでもないのに(個人的に乳首攻め萌えというだけで)さりさんの潔癖性受の話は萌え萌えでした。わたしの好みからは外れますが、マッチョ好き雄っぱい好きの方は斑まださんの作品がお気に召すでしょうし、調教ものお好きなら浅井さん……などなど、バラエティに富んだ作品群が収録されているのはアンソロジーとしては良いことだと思います。男性の妊娠ものは基本苦手なので、オメガバース(シビトさん、桐式さん)の2作品がいずれもフェロモンに翻弄されるオメガバースの姿を描いているだけで妊娠出産まで至っていなかったのも個人的にプラス要素でした。

ただ、エロ重視のアンソロジーなのに修正が真っ白白抜きなのは、やっぱり興ざめです。もちろんR18並を求めるわけではないのですが、もう少しどうにかした処理だったらなあと残念な気持ちは残りました。