ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『屑』アンソロジー

星の欠片か、塵芥。豪華ラインナップで贈る、エロくて可愛い男子達の恋バナ集! 人間性以外にご期待ください☆

収録作品:(マンガ→)緒川千世「カーストヘヴン」、志村貴子「卒業」、秀良子「クズの条件」、山本アタル「律くん、ボクはね」、つゆきゆるこ「ENDLESS WELCOME BACK」、kanipan「答え合わせ」、プルガリア「西園寺先生」、にやま「愛はかえるか」(口絵→)ためこう、園 千代子、しまっちゃおうね、minato.Bob 

感想: 

アンソロジーは、よっぽどテーマが気になる場合か、R18もの以外はあまり買わないのですが、志村さんのBLがコミックス一冊分溜まるの次はいつだろう……と思ったら今のうちに読んでおいたほうがいい気がしてきたので本作購入。いろんなパターンの屑が出てきてお腹いっぱいになりました。

ショーケース的な意味で掘り出し物の作家さんがいるのもアンソロジーの醍醐味ではありますが、この作品集は「期待していた作家さんはそれなりの良作、それ以外の方はあまりぴんとこず」というサプライズには欠ける結果。緒川さん、志村さん、秀さんは安心安定のクオリティ。初読のつゆきさんも比較的良かったですが、今後個別で買いたくなるほどのインパクトはなかったかな。

主目的だった、志村貴子さんの「卒業」は、ダメなビッチ受あるあるみたいな感じで、ポップさとちょっとした切なさのバランスも絶妙。しかし圭ちゃんの目が爛々と輝きすぎていて宇宙人みたいで怖かったですよ……(正直志村さんのBLを、15年くらい前の絵でがっつり読みたかったと思っているのはわたしだけでしょうか。いや、今でも十分素敵なんですけどね。)。

濡れ場はけっこう充実してます。作品によって白抜きだったり、横棒修正だったり、修正方法はまちまち。緒川さんと秀良子さんの濡れ場はエロかった……!エロさでは秀さんですが、緒川さんは今回(受のビジュアルは苦手な系統だったものの)攻の飄々とした下衆さがツボでした。おふたりとも屑描かせると実にお上手ですね。