ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『ランチはふたりで』加東セツコ

幼なじみで恋人の栄助は、毎日俺のために弁当を作ってあれこれ世話をやいてくれる。有難いけど、そういう関係が当たり前すぎて、今さら素直になんてなれない。けど、栄助が女子に弁当を渡していて―――「おれの弁当は亮ちゃん専用」なんて言ってたくせに。電話にも出ないし、俺にどうしろって言うんだよ…。表題作ほか、ドSな部下に心身ともに囚われていく上司の歪んだ愛欲を描くハードエロスなよみきりも収録! 

収録作品:「ランチはふたりで」「(描き下ろし)今夜もふたりで」「slow poke」「デイドリーム」搦め手」「ワンセルフ」

感想:

整っているようでどこかぎこちなさも感じる絵と、どちらかといえば薄味のマンガ。短編が多いこともあって印象に残る作品も少なく、なかなか評価の難しい作家さんですが、さらっと読むには良いですしそれなりに色気もある作品が多いのでときどき手に取ります。

表題作「ランチはふたりで」とその続編ショート「今夜もふたりで」は、受のためにキャラ弁を作るオカン系攻と、嬉しいのに素直になれないツンデレ受の、ある種の惚気話です。わたしはオカン攻が好きなので、おっとり包容力あるけど意外とねちっこい攻は好み。でもキャラ弁はともかく弁当に握り寿司はどうかと思うよ(受も突っ込んでましたが)。

「slow poke」は大学生と准教授のお話で、尻切れぎみですが割と爽やか。大学の先輩後輩ものの「デイドリーム」は猫がキーとなっているので受も猫っぽくしたのでしょうけど、強烈な吊り目が不自然でストーリーに集中できませんでした……。「搦め手」は部下(S)に調教されるリーマンもので、緊縛が好きな方におすすめです。最後「ワンセルフ」は会社で自慰しているところを見つかった会社員が同僚に付け込まれてしまいます。

全体的に愛があって、エロもしっかり描かれていて(白抜きですが)、悪くないです。やはり問題はページ数にお話が収まりきらないことが多い点でしょうか。尻切れや、すでに出来上がっているカップルのエピソード切り抜きみたいなマンガが多いんですよね。と、ぐだぐだ言いつつ嫌いじゃない作家さんだけに、一皮むけるのに期待し続けています。

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