ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『恋するインテリジェンス 2』丹下道

人気沸騰中・官僚シリーズ第2弾!N国外務省の針生と戸堂は超ラブラブ。しかしある日、色仕掛け任務をした戸堂に針生は嫉妬し…。 

収録作品:「恋するインテリジェンス class: rookie 001」「恋するインテリジェンス operation 001」「愛と狂気のラボラトリー」「(描き下ろし)Iwakura's Counterattack」「(描き下ろし)Mao's Counterattack」

感想:

電子化待ってました! の2巻です。思い起こせば1巻を読んだときは、「この絵柄でぶっとんだエロコメ!?」と衝撃を受けたものですが、2巻でも引き続き架空の国の外務省を舞台に色仕掛けでの諜報を行う官僚たちのドタバタ(?)とエロと恋愛模様が描かれ、今回新たに厚生労働省(の麻取)とその外郭(医薬品系の研究所)のお話も加わっています。

2巻は、1巻で針生と眞御ちゃんのごたごた(というかほぼ痴話喧嘩)に付き合わされたのが不憫だった武笠と同期の深津との話で幕開け。割と導入だけで終わってしまう感じだったのでこの2人についてはまた改めてじっくり続きがあると嬉しいです。「operation 001」では、針生を助けるために色仕掛け任務を行ってしまった眞御ちゃんと針生の気持ちのすれ違い……と見せかけてひたすらのろけとラブで、バカップルを堪能しました。針生が残念なイケメンを通り越してキモいイケメンになりかけていて、非常に楽しいです。

「愛と狂気のラボラトリー」は、閉鎖状況下にある医薬品系の研究所で、食料確保のために、男からも乳汁がでる薬の投与実験が行われる、というまたもやキワモノ的な設定。こんなにも端正な絵でこんなにもバカバカしい設定を、しかも恋愛漫画としては割とまっとうな切り口で描いてしまうというのは、丹下さんにしかできない技なのではないでしょうか。そしてこのお話の受である奥名さんが素敵で、シリーズで一番ビジュアル的に好みでした。ラボの人々それぞれにちゃんと名前がついているようなので、こちらもシリーズ化されるのかな。とても楽しみです。

紙本では3巻も出ていると聞きますが、今のペースだと電子化まではまた1年くらいかかるのでしょうか。首を長くしてお待ちしています。