ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『フローリストの恋は咲く』yoshi

「そんなに伝わってなかったかな……君が好きだってこと」フローリストの陽斗の店に来るたび、注文したバラを陽斗に贈りつづける美形の金髪青年・ルカ。ルカの熱い視線が気になっていたけど、ただの客だと自分に言いきかせていたのに――。偶然見つけたルカの経営するレストランに強引に誘い込まれ、男同士だというのに突然唇を奪われてしまって!?  

収録作品:「フローリストの恋は咲く」「社畜な俺と策士な後輩」「瞳の奥の欲望」「彼の性癖 俺の苦労」「得手…不得手…?」「本音を聞かせて」、あとがき、電子限定描き下ろし(1ページマンガ)

感想:

初めての作家さんだな〜と思って読み始めたのですが、「瞳の奥の欲望」で、PINK GOLDで読んだことあることに気付きました。ちょっとバタ臭い感じの(※悪い意味ではないです)華やかで綺麗な絵で、キラキラしたBLが詰まった一冊、とても楽しく読みました。

表題作は、美しい常連客に求愛されてしまい、戸惑う花屋の青年が主人公。この攻が半分外国の血が入っていて、やや長髪で、いちいち言うことがキザで、非常にBLの攻らしくて良いです。全3話+番外編と分量も十分で、出来上がった後の嫉妬イベント含めて堪能しました。しっかりしてそうに見えて番外編で思いの外の不器用さを披露する陽斗、かわいいよ……。

他にも短編が4本入っており、したたかな後輩に残業中に襲われてしまう真面目で不器用な先輩社員(+その番外)、行き場を無くしていたところを拾ってくれた画家にモデルを頼まれたところがその視線に高ぶってしまう青年、恋人に薬を盛られてプレイ中に尿意を抑えられなくなる受、とバラエティ豊か。

どの作品も濡れ場が濃厚(白抜きですが、それでもかなり色っぽい)ですが、ただエロいだけでなくマンガとしてもしっかりしていて今後にも期待できる作家さんだと思います。