ぬかるみ読書録

電子書籍で読んだ商業BLの感想をぬるぬると更新するだけのブログ。

『いじわるなハニートラップ』上田規代

八百屋を営むケンジの幼馴染み・秋吉は、男前で弁護士の完璧な男だ。でも、いじわるだし、ケンジが恋した女の子はみんな秋吉に持っていかれる始末! そんなある日、ケンジは秋吉が10年以上片想いしていることを知る。嬉々として秋吉をなぐさめようとするケンジだったけど……!? 

収録作品:「いじわるなハニートラップ」「いじわるなハニートラップ 番外編」、Renta!限定描き下ろし(4コマ漫画)

感想:

上田さんの作品は、雪代鞠絵さん原作のフレンチレストランものを読んで以来です。幼なじみ同士、イケメン弁護士の秋吉と、ぱっとしない八百屋のケンジ。実はずっとケンジに恋をしていて、やや無理やり気味にものにしようとしてみたり、ケンジの人生を思って身を引こうとしてみたり。いろいろ考えている割に繊細さが外面にでないので、かなりいじわるでSっ気が強い感じ。一方のケンジはひたすら単純おバカで純粋だけど、かなりの無神経。

うっかり体先行、しかしそう簡単に恋愛関係には着陸できない2人が可愛く、意外と濡れ場もサービスたっぷり。ただ、今となってはある種のテンプレパターンになりつつあるのかもしれない、そつないイケメンと三白眼の冴えない受の組み合わせが、上田さんの少女漫画っぽい絵柄で見るとどうもしっくりこない。せっかくの可愛いカップル、可愛いお話なのに受のビジュアルをこれにする必要あったのかな、というのは正直なところです。